マッチング事例レポート1:外国人支援✕学生ボランティア✕企業
2020年春、コロナ禍による影響が深刻化していった名古屋では、就労も帰国もできなくなったベトナム人たちが、在東海ベトナム人協会を通じて「徳林寺」というお寺に身を寄せるようになりました。
多いときには一度に60人近くのベトナム人が集団生活をしながら、帰国の道を探ることに。そうした状況を、東海地方で外国人の支援活動を続けている「多文化共生リソースセンター東海」が第4回会議で紹介、続く第5回会議で徳林寺住職の高岡秀暢さんと協会副会長のユンさんが報告したところ、食料や生活物資の支援のほか、大学生がオンラインの日本語教室を開けるという申し出がありました。
愛知淑徳大学で学生の社会貢献活動の窓口となっている「コミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)」の秋田有加里さんが徳林寺を訪れた上で、学生ボランティアを募集。20年7月から週1回のオンライン教室が始まりました。
学生は日本語を教えるだけでなく、生活や将来の不安について相談に乗ることになり、心身ともに疲弊していたベトナム人たちの心の支えになりました。
徳林寺に滞在していたベトナム人たち、約120人は20年12月初旬までにほぼ全員が帰国を果たしましたが、好評だった日本語教室はその後も継続。学生たちは日本とベトナムを結ぶオンラインミーティングで、自らテキストを用意するなどして日本語のレベルアップを支援し、またいつか日本で働きたいというベトナム人の希望に応えようとしています。
多文化共生リソースセンター東海もこのほか、21年3月から名古屋市内の民泊と協力して、生活に困窮する外国人の一時滞在先を確保しています。このプロジェクトは自動車部品メーカー「㈱デンソー」の社員有志の寄付「デンソーグループはあとふる基金」によって資金面で支援され、おたがいさま会議でも随時、状況が報告されています。
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