第45回:「おたがいさま会議とよた」の発足に関して

会議レポート

Pocket

●日時:2021年6月8日(火)16時00分~17時00分
●場所:WEB 会議(ZOOM)
●参加団体:31 団体(運営 11 団体含む)
●参加人数:39 名(運営スタッフ 16 名含む)

1. 「おたがいさま会議とよた」の発足に関して

■スピーカー:
 一般社団法人豊田青年会議所(豊田JC) 鈴木聖人さん
 三河の山里コミュニティパワー(MYパワー) 萩原喜之さん

●豊田JC 鈴木さん

〇はじめに

おたがいさま会議とよたの発足に関して、豊田青年会議所側から見たところを最初にお話させていただく。青年会議所は、明るい豊かな社会を目指してまちづくりを行いながら、参加しているメンバーの人づくり、スキルアップなどを行っている団体。その中のまちづくりという部分で地域の課題解決に取り組んでいる。

課題解決の取り組みについて、青年会議所として予算と人もそこそこあり、何か世の中の役に立ちた いという思いもあるが、青年会議所のメンバーが、地域の課題が何かよく見えていない、身近にある結構重要な課題に全くたどり着けていない。具体的に言うと、何か災害が起きたときだとか、地元で困窮 している方たちがいるっていうところに対して、全く行き届いていないというか、支援先がよくわかっていないということがあった。

そしてこのNPOおたがいさま会議を萩原さんに紹介していただき、今年度の理事長が参加させていた だいたが、こんなことが本当に起こっているのだろうかと驚き、そしてこのようなマッチングするすごい仕組みがあることにびっくりしたと聞いている。

萩原さんから豊田でもやろうと思っていると聞き、本年度の理事長が豊田青年会議所も参加したいとお伝えして、去年の終わりぐらいから、立ち上げる準備をさせていただいた。

〇発足にあたって苦労したこと

苦労したこととして、立ち上げるにあたって、一緒にやってくれる人たちをまず探さないといけないということ、そしてこうした情報共有のための会議の必要性を伝えるのがものすごく難しかった。 まずは青年会議所の中で提案書を通さないといけない。私が担当なので、私が一生懸命提案書を書い てこうした仕組みが豊田の町に必要だと言っても、青年会議所のメンバーが全然ピンとこない。本当に必要なのか、困っている人がそんなたくさんいるのか、という感じで必要性が全く伝わらなかった。 協力してもらうために、市役所や社会福祉協議会に訪問したときも、こうした仕組みが大事だという のはなんとなくわかってもらえるが、それが豊田に本当に必要なのかというところで、ここでも必要性 がわかってもらえない。人と人、団体同士をマッチングしていくというところについて、説得力のある説明ができなかったのが苦労したことの中の一つ。 一緒にやってくれるメンバーを探すということに関しては、私と萩原さんで、いろんな人に会いに行きまくって探した。小池さんにもいろいろ紹介していただいた。

〇発足の準備

そして、そこから発足の準備に取り掛かったが、何をしたかというと、いろんな人に会いに行ったりしたほかに、豊田市の事業で SDGs 国際会議というものがあり、その中の SDGs ワーキングというセクシ ョンで参加させていただいた。そして運が良く、そこに参加したメンバーが皆、実行委員会メンバーと して入ってくれた。

また、何か説得力のある説明ができるようにと、豊田青年会議所の月 1 回の例会において、実際にこ の NPO おたがいさま会議でやっている内容と、全く同じようなことをやったところ、マッチング実績が 3 件ぐらいできた。こんなにマッチングできるんだということで私も自信がついたのと、この実績につ いて、市役所や社会福祉協議会、そのほか協力をお願いしているところに説明すると、とても話が早く 効果的だった。

それともう一つ、豊田青年会議所の 3 月度例会において、豊田青年会議所メンバーといろんな方に声 かけて一般参加の方 15 人ぐらい、行政関係者の方ですとか、地域の課題に詳しい方たちに声をかけて、 100 人ほどの参加者で一気にみんなでディスカッションするという、ちょっと大きな会を開催させてい ただいた。

〇プレ会議の実施・おたがいさま会議とよたの特長

こうして何とか発足の準備が少しずつ整ってきて、6 月 3 日に実行委員会メンバーを中心に、今後の進め方について話し合うプレ会議を開催した。NPO おたがいさま会議からは、栗田さんと小池さんにも ご参加いただき、NPO おたがいさま会議の活動紹介をしていただいた。私がこの会議に参加して思った のは参加者がみな前向きに考えており、次から順調に滑り出せるんじゃないかという感じがしている。

NPO おたがいさま会議とおたがいさま会議とよたの違いは、地域が絞られていること。「豊田」とつい ており、豊田市内の方やその近隣の方たちが集まっている。絞った地域で開催していくことで、地域の 課題と参加している方の距離が近い。よりマッチングがしやすいのでは、というイメージを持っている。 参加者たちも地元のことでよく知っているので、支援策や解決策が出やすいようなイメージもある。

さらに大きな違いとして、企業の参加者が多い、特に 100 人近くいる青年会議所のメンバーが今後参 加してくるので、どちらかというと、支援してほしいとか課題があるから手伝ってほしいという方だけ でなく、支援したいけどどこを支援したらいいか何をしたらいいかわからない、という参加者が多いの で、ニーズとシーズのバランスが結構いいのではないかと感じている。

豊田市の社会福祉協議会に正式におたがいさま会議とよたに参加してほしいということで、明日、豊 田社会福祉協議会の事務局長にプレゼンテーションしに私が行くことになっている。こんなことを話し たらいいのではというアドバイスがあれば、社協の関係者の方も今日いると思うので教えてほしい。

〇今後の予定

おたがいさま会議とよたの今後の開催予定は、毎週やるというのは少し難しいということがあったので、隔週木曜日の 18 時から 19 時という時間帯で 1 時間、開催していく予定。 第1回が6月17日、第2回が7月1日、第3回が7月15日の予定。今画面で提示している議題、今 のところ予定ではあるが、こういった豊田市にある課題に関してディスカッションしていこうということになっている。

そのほか、NPO おたがいさま会議のような Web ページを立ち上げる。会議の記録とか、参加の募集を 行っていくということで、7 月初旬にリリース予定。完成したら後日皆様にご報告させていただく。

それから、おたがいさま会議とよたの関連イベントとして、豊田青年会議所の 8 月度例会において、 一般に公開して多くの皆さんに参加していただく。また単に講演を聞くだけでなく、質問者として実際 に市長などに質問ぶつけたりできるような、Web でのパネルディスカッションと対談のような会議を計 画している。内容としては、豊田市でのおたがいさま、山間地域と町のおたがいさまに関して、だいた い 1 時間半ぐらい、皆さんと市長を交えてお話ができればと思っている。

〇ここまで進めてきた感想

私がここまで進めてきた感想として、このようにして地域で課題解決に取り組む仕組みというのは、探してみてもあまりない。私達が立ち上げたら、いいねと言って参加してくれる人が結構多かった。おたがいさま会議がこれからもいろんなところで発足していくともっといいのではないかと。私がここま でやってみたことで使える情報だとか、そういったものはいつでもお伝えするので、もしこれからどこ かの地域で、おたがいさま会議を立ち上げたいという方がいたら、いつでも相談してほしい。時間があ る限り相談には乗ろうと思う。

●MYパワー 萩原さん

〇はじめに

鈴木さんのお話を補足する形で、萩原から 3 点申し上げる。鈴木さんは青年会議所から見て、という 言い方をしていたので、NPO から見て JC をどう見ていたのかということが一つ。二つ目として、NPO お たがいさま会議の目線からみたおたがいさま会議とよたについて話したい。それから三つ目は僕個人の 思いを少しお話しさせていただきたい。

〇豊田 JC について

一つ目、青年会議所をどう見てきたかということ。私も市民活動でいろんな JC と付き合ってきたが、地域の課題を持っている人たち、もしくは NPO から見ると関係しにくい団体だったという印象。理由の 一つは単年度で動くということで、たしかに予算を持っているが、1 年で終わってしまうとさっといな くなってしまう。梯子を外された感をすごく感じた。それと非常にやることが表面的だという印象が強 い。これは鈴木さんも率直に言われているが、課題を探しに役所や社協みたいなところに。本当の現場 になかなか辿り着いていないということなんだろうと。別の言い方をすると、そういう点もあるがすご く真面目。ある意味で、僕の表現がちょっと適切ではないかもしれないが、庄屋の息子みたいな感じで。 地域を何とかしなきゃいかん!という強い思いもあるけれども、その持っていく場所が間違っていると いうのが一つ。

それからもう一つ、他人ごとをやってるわけで、いつも地域を見て民のために何とか、というところだと思うが、自分たちも民だぞ、と。今回、特にこのコロナだと…。

〇おたがいさま会議の目線からみた「おたがいさま会議とよた」

僕はここから NPO おたがいさま会議の話に入るが、NPO おたがいさま会議で現場を見たときに、何が 問題か。のわみ作業所なんかまさにそう。シェルターに駆け込んだ人は、なぜシェルターに駆け込んだのか。職を失い、住まいを失い、最後に食べるものがない。職を失うという一番最初の、企業が企業としてしっかり従業員を抱えることができるという状態がすごく大事だと思った。そういう意味では、企業の課題解決、従業員をちゃんとコロナの中でも抱えるというのはすごく大事なんじゃないかと。NPO おたがいさま会議を経験したから、おたがいさま会議とよたがあると言いたい。

それから二つ目は鈴木さんが言ったメンバー探し、JC の人たちからしたら見たこともない人たち。そ れは NPO おたがいさま会議の小池さんや、多文化共生の土井さんに、豊田にこういう人がいる、と教え てもらったというところから我々ができた。NPO おたがいさま会議があったから、おたがいさま会議と よたが出来上がったというのが、NPO おたがいさま会議との関係である。

〇自分にとってのおたがいさま会議として

三つ目、僕個人からすると、40 年食える市民運動ということでこの世界にいたわけだけれども、今 68歳、58 のときに 60 でそろそろ上がりと、NPO には定年がないので自分で決めていた。そのとき 2 つや り残したなと思うところがあった。一つは原発。東日本大震災前までは目を背けてきたところがあった。 これからは、再生エネルギーしかないと思っている。それからもう一つが、NPO の 0 世代問題。NPO とい う言葉がまだない時代に、食える市民運動としてやってきた。その人間が 40 年 NPO という状況を見て いて、非常に忸怩たる思いがある。特に中間支援組織の体たらくが気になっていた。

昔はジャンルを超え、みんなが集まっていた。そういう意味では、先日の講師、松原さん的に言うと、 信頼関係があった。地域として狭いからかもしれないが、信頼関係持ってお互いを見ていた。いまはそ ういうところがすごく希薄になっている。

そういう意味で僕は栗田さん、浜野さん、根岸さん、小池さんに、僕よりもみんな先まで生きるので、 託したという思いがある。それは僕の予想を超えて、すごく大事なことが中間支援組織として本当に必 要なこととして立ち上がったというふうに思えていて、僕はもうこれでやり残したことを全てやったの で、いつ死んでもいいなとというくらいに大きいものとなった。僕にとってのおたがいさま会議という のは、そういうものであると。

〇理念と具体的事例

まだ一分くらいありますのでもうひとつ。まず鈴木さんが JC のメンバーに対して説明がつかなかったというのは、このおたがいさま会議の特徴だろうと。というのは 8 月度例会に豊田市長を呼ぼうとい うことで、僕は市長を招聘するための文書を、思いっきり理念を中心に書いたら、市の担当者がこれで は市長に上げられない、わからない。要するに、理念で書くとおたがいさま会議というものが伝わらな い、と。鈴木さんと僕が行ったときに、具体的に何を話したかというと、福祉団体と企業が仕事を作れ る状況をつくったとか、農家とこういうことをやったとか、事例を話すとすごく理解をしてもらえた。

本当に理解してくれたかはわからない。起きている事例は理解できる。その事例が一体何を意味して いるかというのは、おたがいさま会議は深くて難しい、理解してもらいにくい。大事なことでも、誰も がわかる言葉、事例でいくのが大事と思ったのが、四つ目の補足である。

●栗田さん

〇プレ会議に参加して

参加させてもらい、本当に敷居の本当に低い、地域を愛する方々が集まっているという感じが第 1 印 象。企業の方が多かったので、NPO がしてほしいということをきくということだけでなく、企業として こういうことができる、というリストを作りたい思いだというような発言をされていた。

おたがいさま会議をずっとやってきて、マッチングの事例っていうのを少しずつ積み重ねてきたが、 豊田はより地域性が高いということで、これからどんどん豊田で、本当に心の中で苦しんでいる方々の もとに、手が届く限りの支援が本当に実現しそうだという予感があった。よくぞ立ち上げてくださった。 多分豊田 JC の鈴木さんは、当初萩原さんのことがよくわからなかったのではないか。でも、安心して、 これからも我々との連携を図りながら、豊田とこの会議の連携みたいなところをぜひお願いしたい。

●小池さん

〇プレ会議に参加して

まずはやはり企業さんが多くていいなと思った。よくぞこんな座組を開発されたなという感じで、あれは NPO だけで頑張ってもできないことと思っている。また、これから多分いろんな現場の人たちとの化 学反応がどんどんできてくるのではと期待している。松原さんの会のときに、いわゆる市民活動への支援が、ここ 20 年くらい法人化を支援するとか、組織の体制を作るとか、お金を助成するとか、会場を提供するとか、そういう支援組織からリソースを提供するモデルが中心だったと思う。が、支援組織の持っているリソースはそもそも小さいし、しかもこれそれがこれから税金、その分野に支出できる量もど んどん減っていく中で、そもそも NPO だけじゃなくてみんなでこうして地域づくり的な活動に参加していく、みたいな流れをどうやって作っていくか。これは本当に日本全国共通のテーマだと思っている。 そういう中で、座組として企業さんが多く中心になっているのはとても可能性があるな、と。鈴木さんが他の地域の人たちにアドバイスしたいと言っていたが、もしかしたら鈴木さんの本業がそっちになっ てしまう可能性があるのではと思いながら、またそうなったら面白いなと思いながら聞いていた。これ からすごい楽しみだと思っている。

●MYパワー 萩原さん

〇小池さんの話について

小池さんの話の中の、松原さんが言ったことについて、あのときの結論は二つあって、多くの人、他者の協働をまさに今、JC という他者と NPO という他者が繋がったというのが一つあると思っている。も う一つが、社会関係資本という、小さいところでないと多分成立しにくい信頼関係に裏打ちされたもの ができるかどうか。僕は強い繋がりは小さいとこでないとつくりにくいと思う。そういう意味で、たま たま松原さんの結論で言う二つについて、おたがいさま会議とよたにおいては本当にうまく生かせるか どうかの実験をしている感じがしている。

●栗田さん

〇社会福祉協議会について

先ほど豊田 JC の鈴木さんから社協という話があったが、先日全国社会福祉協議会の民生部長とお会 いしたときに、緊急小口貸付金の実績が、総額で 1 兆 6000 億円超え 200 万世帯になったと。これは社 協がその窓口対応で、非常に疲弊しているということをこの会議に取り上げたが、結局貸したお金を、 きちんと返済していただくことを伴走支援しながら対応していくのが、社協の腕のみせどころのはず。 だが、そういうことが全くできないことに追い込まれてしまっている。数が多すぎて。だから、残念な がら単なる金貸し業になってしまっていて、そういうことが嫌で、社協の職員が疲弊して辞めていくケ ースも多い、と愚痴をこぼしていた。だから豊田市社協も多分同じような悩みを少なからず抱えている と思う。そういう現状に対して理解を示して、もしおたがいさま会議とよたが何かしらそういうことに繋がっていく支援ができるようになると、社協も参加しやすくなるのではと思った。

2. ブレイクアウトルームでのディスカッションを終えての質問・感想など

●デンソー鈴木さん

我々のチームは MY パワーの萩原さんに入ってくれた。質問というか感想が多かったのだが、まずお たがいさま会議という、課題のある方と何かご協力したい方が集まる場というのが素晴らしいというこ とに加え、少し狭いコミュニティの範囲でやるということに意義があるなと。何か問題が起きて事後処 理で集まつるのではなく、皆さんが事前に集まり、課題を共有して何かしたい人と助けてほしい人が繋 がれる場を新しく作られたということで、JC の鈴木さん、萩原さんのご尽力というか、その思いが素晴 らしいという話をした。

それから、萩原さんからお話があった自治体や官公庁等に話をする際に、理念や思いばかりを伝える のではなくて、具体的、現実的な事例を話すことでより伝わるというのは、当事者だった方の声だから こそ。そういうところが、小さな地域の課題を繋いでいくときの一つのきっかけになるのではという話 があり、こういった活動がもっと広がっていくといいという話をした。

●野川さん

グループで出た意見として、豊田市の社協の方にアプローチするときに、事例があると伝わりやすいのではないかと。それに関して、名古屋市社協の意見を少し追加させてもらうと、豊田市の地域課題に 取り組んでいて地域課題を把握している、豊田市の地域課題はこういったことがあると思う、というこ とを少し交えて話をされるといいのではと思った。社協では、全国的に重層的支援体制整備事業をどこ もやらないといけないということで一生懸命それに向けて取り組んでいる。具体的には、あらゆる相談、 引きこもりの方だったとか 8050 問題の過程とか、その狭間の問題とか、どんなケース個別ケースも支 援するというスタンス。そしてそういう方たちが地域に参加できるような受け皿を作り、そういった地 域をつくっていく、というところが、全国の社協の共通した今の取り組みなので、その部分に触れなが ら社協の事務局長に話されるといいのではと思う。

また意見として、他者協働の場、NPO、社協、企業、市、大学、こうした場が各地域にあるといいとい う話があった。それについても、名古屋市社協として思ったのが、社協の事務局長には、市の社協の地 域福祉推進計画と絡めて話をするといいのかなと思った。

名古屋市でいうと、市の地域の地域福祉計画と名古屋市社協の地域福祉推進計画が一体となって策定 した「なごやか地域福祉 2020」という計画があるが、そこに企業や社協、行政などあらゆる主体が一緒 になって課題に取り組むことで、社協だけでは解決できない課題にも取り組むと書いてある。そういっ たおたがいさま会議に関係する計画事項を我々はやろうとしている、と豊田市社協さんにオファーする といいかなと。あとは、皆さんが思われるように名古屋ではおたがいさま会議に市の行政、市社協、県 行政、県社協が入って、こういうふうに一体となってやっていると。こういう好事例を紹介するのが、 オファーにあたっていいのではという意見もあった。

●具体的事例について説明してほしい、という意見に対して
●豊田 JC 鈴木さん

まずは、中山間地域、山間地域と町のちょっと中間にあるような地域の耕作放棄がどんどん進んでい て、若い 40 代ぐらいの方がその止めようとして頑張っているのに対して何か支援ができないかと。

豊田市内の漬物工場の方から、キクイモを作ってほしいっていう話があり、これまでは遠くの県の農 家に頼んでいたが、地元のもので作れたらいいというニーズがあった。まさにニーズとシーズが合致し て、単価もどちらかが無理するのではなくて、条件面でも折り合いがついて、本当にお互い嬉しい繋がりができたというのがひとつ。

それから、有名な「みねあさひ」というブランド米について。農家なので、お米が売れないとお金が 入ってこないが、作るには先に農機具だとか肥料など投資をしないといけない。そこで CSA の小規模版、 個人でできるように企業が協力できるものを企画中で、今年から取り組んでいこうと話が進んでいる。

もう 1 件は、B 型就労支援施設について、そこで行っている作業というのがものすごく安い単価で、 昭和の時代からずっと同じようなことをやっていて、時給に換算すると 40 円ぐらいしかならないとか、 企業の人間からすると何かものすごく不当労働のように感じた。その現状をプレゼンテーションしても らい、実際に普通の内職さんに出している単価と同じ値段で作業をしてもらうというマッチング、しっ かり仕事として受発注する関係をつくれたという事例があった。

●レスキューストックヤード浦野さん

私たちのグループでは、中日新聞の大森さんが、豊田という狭い地域密着型のエリアが舞台になっているので、ニーズとシーズがよりクリアに見えたと。それによってその解決の速度がどんどん速くなっ ていくということがある。最終的に政策提言なんかに繋げることができる可能性がすごくあるんじゃな いかと。大森さんからぜひコメントを。

●中日新聞大森さん

新聞社というのはいつも大風呂敷を広げる方向へ行ってしまい申し訳ない。ただ、こうやって狭い地域でやるととてもリアルに課題解決に繋がるんだと思って、例えば市の政策担当の職員とか議員さんと か、そこの市長さんも巻き込んでしまえば、そこで政策の論議もできてしまうというような、そんなプ ラットフォームになる可能性を秘めているのではと思った。だから、いろんなとこでこういう会議がで きると面白いと思う。

●MY パワー萩原さん

大森さんの今の話に触発されて、こないだのプレ会議で実行委員をやってくれたブラジル人学校トルシーダの代表の伊藤さんが話していたのが、例えば行政が呼びかける会議に出向くと、そこには外国人 関係者しか集まらない。でも、ここは新鮮だ、違う人がいる、と。みんな縦割りになっていて、子ども というと子どもの関係者しか集まってこない。NPO の世界に身を置くものとしてもでも新鮮で、知らな い人たち、企業、社協、いろんな人がいて、グダグダにいるというのがすごく大きい。

●豊田 JC 鈴木さん

いろんな方に広く、おたがいさま会議とよたを多くの方に知っていただくために、広報に取り組んでいるが、メディア関係の方とかで、記事にしてくださる方がいれば私がプレスリリースを持ってすぐ行 くのでお声がけをお願いしたい。プレ会議を行っただけで、実際の会議は開催されていないので、6 月 の 17 日に第 1 回が行われるが、その前にもし PR に伺わせてもらえるならどこへでもいくので、よろし くお願いしたい。

●中日新聞大森さん

私へ送っていただければ豊田支局へ送らせてもらう。地元の記者に記事にしてもらった方がいいので、私のメールアドレスまで送ってほしい。

●最後に一言

●豊田 JC 鈴木さん

皆さんありがとう。まだ立ち上がっていないというか、プレ会議までしか行っていないということで、 内容が薄かったイメージあるかもしれないが、これから、こういうことありましたというのをどんどん 報告できるように、私もこの NPO おたがいさま会議に毎回参加していきたいと思っている。

●MY パワー萩原さん

NPO おたがいさま会議を 1 年やってきて思っていることは、例えば 40 年前に僕が理想を語っても誰も聞いてくれなかったみたいな状況から、現実と理想がかなり近づいてきているというか。現実の方がも う駄目な状況になっている、というのがあると思う。だからこそこの場が成立していると。みんなが自 分ごととして共有できている、と思っている。

3. 「おたがいさま会議とよた今後の開催予定のお知らせ

【会議予定】
第1回おたがいさま会議とよたは、外国籍の子どもへの日本語教育や地域との 関りづくりを行っている NPO トルシーダ・代表の伊東さんにお話しいただきます。
・2021年6月17日(木曜日) 18時 ~19時
・タイトルは決定次第ご連絡いたします。
・スピーカー:伊東浄江氏(NPOトルシーダ 代表)
・ZOOM 会議 URL(毎回固定)
https://us02web.zoom.us/j/82497754577?pwd=R0d0UHpJbllZMWdKa0FWM2FvYzE0Zz09
ミーティング ID: 824 9775 4577
パスコード: 925698

【今後の予定】
7月1日(木曜日)18時 ~19時
7月15日 (木曜日)18時 ~19時
7月29日 (木曜日)18時 ~19時

※おたがいさま会議とよたに関するお問合せ先:
一般社団法人豊田青年会議所・おたがいさま会議とよた事務局 / 鈴木 聖人さん
Email: fujisanki.suzuki@gmail.com

会議レポート