第5回:徳林寺、在東海ベトナム人協会

会議レポート

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□日時:2020 年6月16日(火) 16時00分~17時00分
□場所:WEB会議(ZOOM)
□参加団体:35団体(運営9団体含む)
□参加人数:44名(運営スタッフ12名含む)

1. 前回会議からの進捗および問題提起
おたがいさま会議でのマッチング結果など

■株式会社三河の山里コミュニティパワー Co.萩原氏
2020年6月10日にのわみ相談所へ訪問し、その様子を報告した。同行者は下記。
・認定 NPO 法人中部リサイクル運動市民の会永田代表→リユースショップとの連携の模索
・株式会社リバイブ(産業廃棄物及び解体業)平沼氏→就労支援の模索。(会員でもある「あいち中小企業家同友会」には、約4,000企業が加盟している)
・認定 NPO 法人レスキューストックヤード 浜田氏→支援物資の提供
※参考 第3回:のわみ相談所

のわみさんお渡しした物品一覧
★印のものは他に在庫があれば提供してほしいのこと
・ボディタオル 5 箱
・ボクサーパンツ 5 箱★
・トイレットペーパー5 箱
・生理用品 1 箱
・エコバッグ 1 箱
・災害用毛布 1 箱
・歯ブラシ 1 箱
・歯磨き粉 1 箱
・ヘアブラシ 1 箱
・石鹸 1 箱★
・コンディショナー1 箱
・てぬぐい 1 箱
・T シャツ 1 箱★
・大人用おむつ★

●訪問後の所感
・のわみ相談所に紹介をしたことで終わってしまうとそれきりになりそう。団体の理念や歴史なども学びながらしっかりつながっていく必要がある。(Co.萩原氏)
・就労支援→必ずしもニーズとシーズがきっちりと合うわけではない。また、外国人に関しては制度上の制約などを熟知する必要がある。(平沼氏)
・リユース品は、両者とも余っているものは同様なものが多い。今余っているものの融通もあるが、おたがいさま会議で情報を共有したい。(永田氏)

●これまでの本会議から見えてきたもの(Co.萩原氏)
・中部リソースバンクの可能性 地域の人、物、金、情報、ノウハウなどのニーズとシーズのマッチングシステムの構築が必要と考える。システム構築から入るのでなく、おたがいさま会議の小さな成果を積み上げていくところから仕組みを模索したい。また、日常から支援物資を集めておく必要があり、ストック場所の確保や、仕分け人員確保も重要と考えられる。
・コロナで加速した感があるが、すでに経済と社会の変化は始まっていた。競争を前提としてグローバル経済の行き過ぎから、格差の拡大し貧困層が拡大している。企業のサービスはお金による交換が前提となり、企業のサービスを購入できない層が顕在化し始めている。国内では、超人口減少社会の影響で行政の税収減から行政サービスの縮小が始まっている。税による行政サービスとお金の交換による企業のサービスを享受してきた『地域の互酬』は必要がなくなり縮小してしまった。この三すくみの状態の中、新たなセーフティーネットの構築が必要と考える。

2. 課題解決セッション
コロナ禍における外国人の支援現場

■徳林寺・高岡住職、東海ベトナム人協会・ユンさん
活動は、外国人で仕事をなくし、住む場をなくした方に向け住居の提供を行っている。現在は 47 名の外国人が住んでいる。ベトナム人 45 人、スリランカ人 2 名。徳林寺の部屋を開放して30部屋確保し、最大60名は受け入れられる体制が整っている。もっと増えるとなると工夫が必要になる。さまざまな方面から支援があり生活用品はある程度そろっているが、支援をしていただけると助かる物品もある。NPO 法人多文化共生リソースセンター 東海の土井さんからは、日本全体に社会的存在を知らしめる角度からの支援を受け、給付金でも支援してもらった。住居連を通して寄付金をいただいき、外国人の方々に配った。 集団としての一体感、平和、楽しい日常を過ごせるように支援を行っている。ベトナム人の受け入れについては、東海ベトナム人協会のユンさんが窓口になっている。

Q:徳林寺での支援は帰るまでの支援なのか?それとも就労の支援も行っているのか? (平沼氏) 
A:就労等の支援は行っていない。現在は住居の提供を行っている。(高岡住職)
A:現在、ビザが切れている方が多く、就労ができない理由もある。またビザは有効だが病気、 妊娠で働けない状態の方もおられる。現在は 1 万人以上のベトナム人が帰国困難となって いるが、帰国の手段は国が用意する飛行機のみで、月に 1 便(300 名)程度しか飛んでいな い。(ユン氏)

Q:コロナや感染症に対する注意喚起の書面は行政から出ているが、ベトナム語表記のものは必要ないか?(土井氏)
A:週に2回ミーティングを行って情報共有を行って、コロナ対策を共有している。例えば、 3 密を避ける。徳林寺から無用に外出しない。手洗いうがいの徹底。 ただ、専門家ではないので良識の範囲で説明をしている状態(高岡住職)

Q:要望物資の一覧で肉の缶詰の表記があった。以前、徳林寺に訪問した時に肉の食事は避 けてもらっているとの話を聞いたが、肉の缶詰は大丈夫なのか?(浜田氏) A:徳林寺内で生肉、生魚の調理は遠慮してもらっている。本来は宗教的に肉の缶詰もダメだが、コロナの現状では災害時と変わらないと考え、容認している。(高岡住職)

Q:直火の窯を利用しているため、鍋がもう少しあってはいいのでは?(浜田氏) 
A:ちょっと大きな鍋があればうれしい。45cm鍋等で余ったものがあれば、分けてもらえると助かる。(高岡住職)

コメント:お寺は山の中にあって虫が多いため、虫除けグッズをご提供いただければありがたい。火を使う蚊取り線香は使えないため、電気・電池式だと大変ありがたい。(土井氏)
→もしあれば、よろしくお願いいたします。(高岡住職)

Q:徳林寺にいる外国人の方には外出を控えてもらっているとのことだったが、地域の反応 はどのような感じか?(Co.関口氏) 
A:最初は不安があったが、昔から外国人が出入りしていたため、そういった話は聞かない。 ただ自粛が解かれるまでは、徳林寺内で楽しく生活できるように支援していく。(高岡住職)

Q:場の提供の話が出たが、渦中で活動をしているボランティアや支援者が、安心して支援を行える体制を整えることも重要な視点と考える。コロナ当初は直接支援が難しかったが、 現在は緩和されつつあり、今回の徳林寺さんのお話も踏まえ、ボランティアが関われる可能性はあるか(RSY 浦野氏) 
A:保険・保障が整備されてきた影響もあるが、どういったことができるかは、具体的な活 動内容によって異なる。ボランティアニーズはあるため、アフターコロナ、ウイズコロナを 踏まえた社員からの相談も出ているため、どんなことが出来るのか考えていきたい。 (トヨタボランティアセンター・窪田氏)

Q:災害時も暮らしは続いていく。その部分は交流等を通じて、元気づけることはできないか?愛知淑徳大学の学生ボランティアとコラボすることは出来ないか(浦野氏) 
A:帰国するまでの時間を有意義に過ごしてもらえたら…学生たちがベトナム語を教わるこ とにより、コミュニケーションを図ったり、互いの文化に触れる機会になればと考えている。 (愛知淑徳大学 CCC・秋田氏)
A:自粛ムードがまだあるが、個々人が交流してくれるのは歓迎。友人づくりにも良い場の 提供になるのではと考える。金・土・日とベトナム人による食事会企画も進めているため、 一緒に参加していただいても大丈夫。(高岡住職)

・高岡住職からの提案
徳林寺では、災害支援物資を置く場所の提供が可能。災害時には、活動を継続する拠点環境が必要だと考える。運営は NPO を想定し、お寺は場所を提供する、といったシステムを作り上げれば、協力をしてくれるお寺も多いのでは?(徳林寺:高岡住職)
→過去の災害では、地域のお寺が災害時の受け入れを行ったり、ボランティア活動の窓口拠 点として提供してもらったこともある。災害に備えてそういった輪が広がっていくことは 重要だと考える。(RSY 栗田氏)

3. 情報共有
新型コロナNPO情報共有会+α
ボランティア保険の続報

■フリーランス Co.小池
6/14、新型コロナNPO情報共有会に参加。愛知・岐阜・三重県の団体がコロナに対しての調査をし、自治体・政府への要望活動について報告。東海市民ネットワークのホームページにも掲載される。こども NPO・根岸氏の発表で、なかなか当事者の声が拾いづらく、平時の関係性の中から声を拾っていくことが重要であるが、コロナの影響でより当事者の声が拾いにくくなっている。そのため、今回の徳林寺のように現場の声が聞く場はとても重要。根岸氏からは、3-5 月の期間を5つのフェーズをに分け、それぞれのフェーズでの困りごとの変化を報告された。 高山市中心のクラウドファンディグ(官民連携)では、お金を集めて医療支援に使う。目標金額 2 か月で 1000 万円。始まって2週間で 100 万集 まった。寄付→認定 NPO 法人→各医療現場に支援金または物品を提供の流れ。自治体とも連携し、医療機関の募集・広報を行っている。

第 2 次補正予算で、地方創生臨時交付金2兆円。地方自治体ごとに、地域の実情にあわせて、様々な支援メニ ューが作れる内容となっている。NPO のシェルター等にも使えるようにしていくのも重要であると考えられる。地域の自治体に情報共有をしていきたい。 高山市の助成金の仕組みは、上限 20 万で市民団体へ助成する。

状況は刻一刻と変わっていき、セーフティーネットから抜け落ちる人は、今後増えると予想される。当事者の状況→団体の黙認知→調査で情報も抜け落ちることがあるので、現場に常に触れている人からの情報が重要。

■愛知県社会福祉協議会・渡邊氏、名古屋市 社会福祉協議会・野川氏
ボランティア保険が新型コロナウィルスについても、適応範囲となった。
〇特定感染症危険「後遺障害保険金、入院保険及び通院保険金」保障特約
〇特定感染症危険「葬祭費用」保証特約

4.次回の予定

2020 年6月23日(火) 16時00分~17時00分

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